広告会社がSier機能を獲得することで、何が起きるのか?
━━4月7日に、NTTデータとの共同出資による新会社「HAKUHODO ITTENI」とアイリッジとの合弁会社である「HAKUHODO BRIDGE」の2社が同時に営業を開始しました。データ領域、Sierへの事業拡大を目指しての動きなのでしょうか。
生活者データを基にしたリアルタイムの意思決定は、バリューチェーンを次世代型に再構築し、新たな市場獲得や新しいビジネスモデルを提供するために、企業にとって欠かせない要素となりつつあります。HAKUHODO ITTENIでは、博報堂の強みとする生活者理解を基盤としたマーケティング力・クリエイティビティと、NTTデータの先端IT技術・セキュアなシステム構築力を融合し、クライアント企業の機動的意思決定に向けた独自の価値を提供することを目指します。
HAKUHODO ITTENIでは当面は、データ基盤に関するコンサルティングサービス、システム構築、データ活用支援の3つを柱とします。生活者データをもとに、企業がリアルタイムに意思決定を行う今日的なマーケティングを実現する上では、バリューチェーン自体を次世代型に再構築する必要があり、その支援に際して、データマネジメントやSier的な機能が必要と考えてのことです。
もう1社のHAKUHODO BRIDGEは、今日の生活者インターフェースとして欠かせないアプリの開発を中心にデマンドチェーン・顧客接点の変革業務を担う会社です。アプリという生活者との強力な接点を含めた大規模なデジタルサービスの開発を一気通貫で担うことで、企業と生活者をつなぐ橋渡し役となることを目指します。
━━最後に今年度の注力テーマについてお聞かせください
「新・博報堂になりました」の「新」の意味合いや中身を、クライアントをはじめ世の中の方々に対してきちんと提示していきたいと考えています。それは大きくは、生活者価値デザインを本格的に実装化していくことなのですが、その形を通じて、私たち博報堂ならではのエージェンシービジネスの進化、「NEWスタンダード」を見せていけたらと考えています。
